肺動静脈奇形・内臓動脈瘤などに対する塞栓術

塞栓術は、病気の原因となる血管や異常な血流を、カテーテルを用いて内側から塞ぐIVR治療です。

対象となる血管、塞栓する範囲、治療の目的は病気によって異なります。治療前には画像検査で血管の走行を確認し、担当診療科と連携して方針を検討します。

肺動静脈奇形や内臓動脈瘤などに対する塞栓術の治療イメージ図
図は治療や処置の流れを説明するためのイメージです。実際の方法は病気の状態や体の構造によって異なります。

塞栓術について

塞栓術では、血管の中にカテーテルを進め、コイル、プラグ、粒子状塞栓物質、液体塞栓物質などを用いて、病気の原因となる血流を抑えます。血管の異常を内側から治療する方法です。

対象となる病気

  • 肺動静脈奇形
  • 内臓動脈瘤、仮性動脈瘤
  • 一部の血管奇形
  • 腎血管筋脂肪腫など、出血リスクや症状が問題となる血管性病変
  • そのほか異常な血流が原因となる病気

治療の目的

肺動静脈奇形では、異常な血流を減らし、脳梗塞や膿瘍などのリスクを下げる目的で治療が検討されることがあります。内臓動脈瘤では、破裂や出血の予防、または出血時の止血を目的に治療します。病気によって目的が異なるため、治療前に十分に説明します。

治療前の検査

造影CT、MRI、超音波検査、血液検査などで、病変の大きさ、血管の走行、塞栓予定部位、臓器機能、凝固機能を確認します。造影剤アレルギーや腎機能も確認します。

治療の方法

血管造影室で局所麻酔を行い、足の付け根や腕などの血管からカテーテルを入れます。造影剤で血管の走行を確認し、目的の血管まで細いカテーテルを進めて塞栓します。塞栓後は血流の変化を確認します。

治療後の経過

治療後は穿刺部の出血、痛み、発熱、臓器症状の変化などを確認します。病変によっては、治療後もCTなどで塞栓部位や再開通の有無を定期的に確認します。

合併症・注意点

  • 穿刺部の出血、血腫
  • 造影剤アレルギー、腎機能への影響
  • 目的外の血管が塞がることによる臓器虚血
  • 血管損傷、血栓、塞栓物質の移動
  • 痛み、発熱、感染
  • 再開通や追加治療の必要性

受診について

肺動静脈奇形、内臓動脈瘤、血管奇形などで塞栓術をご相談される場合は、まず対象となる病気を担当する診療科で評価を受ける必要があります。そのうえで、IVRが治療選択肢となる場合には、IVR担当医が詳しい説明を行います。